築50年のマンションってどうかな?
いつまで住める?
購入しても大丈夫?
後悔するかな?
こんな質問に回答します。
マイホーム購入の専門家として1,000件以上のマンションを見てきました。
築50年のマンションでは何年住むかを考えておく必要があります。
何も考えずに買ってしまうと、将来的には住めなくなり、売るにも売れず、建て替えもできなくなる危険性が高いです。
一般的にはボリューム層から外れるクセのある物件ですから、出口を計画して購入しましょう。
このブログを読めば、築50年のマンションの特徴と購入して後悔するかがわかります。
築50年のマンション購入で後悔する6つの原因
購入時点でかなり築古なこと、住んで年数が経過するとさらに築古になるのが後悔の原因です。
順に見ていきましょう。
後悔1. 長くは住めない
マンションの寿命は何で決まるか知っていますか?
耐用年数じゃないの?
と思うかもしれませんが、違います。
実はマンションの寿命は社会的に決まります。
つまり住む人の合意形成でマンションの寿命が決まっています。
建物の寿命は68年
国土交通省によると、RC造のマンションの寿命は68年とのことです。
固定資産台帳の滅失データを基に、区間残存率推計法を用いて、家屋の平均寿命(残存率が50%となる期間)を推計した結果(2011年調査)、RC系住宅は68年、RC系事務所は56年。
国土交通省:「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書取りまとめ後の取組紹介
68年とは、構造体の耐久年数ですね。
しかし実際にこれだけ長く住めるかといえば、また別の話です。
社会的な寿命とは
住民に修繕の意思がなくなったときが、社会的な寿命です。
マンションは修繕を繰り返すことで寿命を伸ばしますが、全員がお金をかけて修繕したい訳ではないんですよね。
築50年のマンションではこの先長く住めない高齢者の持ち主が増え、合意形成するのが難しくなってきます。
そのため修繕すればまだ住めるマンションでも、修繕が進まず老朽化し住民が減り、さらに修繕が進まなくなるのが社会的な寿命です。
現実的には建物の寿命より先に、社会的な寿命を向かえるでしょう。
後悔2. 長期のフルローンが難しい
金融機関によっては、35年のフルローンで借りるのが難しいです。
それもそのはずで、金融機関の審査項目には担保価値も含まれているからです。
令和2年度の国土交通省の民間住宅ローンの実態に関する調査によると、98.2%の金融機関が、担保評価を審査していると回答しています。
築50年のマンションでは当然担保評価額は低くなってしまいますから、長期でのフルローンが難しくなります。
多くの金融機関からちょうど借りられる金融機関を探すのは難しいため、モゲチェックで一括比較してみるといいでしょう。
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後悔3. 売れない
買ったときに築50年のマンションは、売るときは築何年でしょうか。
築年数が古いほど、探している買い手の数も少なくなってきます。
取り扱いが難しいためです。
そのため、安く買ったはいいが売るに売れず後悔している、といった状況になる可能性があります。
後悔4. 建て替えられない
建て替える選択肢もありますが、現実的にはほぼ不可能です。
国土交通省によると、マンション建替えの実績は平成25年4月時点で約1.4万戸でした。
(出典:国土交通省「老朽化マンションの建替え等の現状について」)
調査当時のマンションの戸数が589.7万戸なので、比率にして約0.24%です。
割合をみればあまりに非現実的なことがわかると思います。
築50年のマンションだと住民が変わる
築年数に応じて、高齢者と分譲マンション内借家の割合が増えてくるんですよね。
そのため、建て替えが難しくなります。
理由を順に説明します。
高齢者
築50年のマンションだと60歳以上の世帯が50.3%だそうです。
高齢者だと「建て替えてマンションの価値を上げよう」と考えるよりは、「お金をかけずに逃げ切りたい」と考えますよね。
建て替えにはお金もかかりますし住み慣れた家から離れることになりますから、当然の判断だと思います。
借家
家を貸している人ですね。
築年数が増えるほど多くなります。
安く買って高く貸すことで利益を得ている人たちですから、基本的にお金をかける建て替えに積極的ではありません。
建て替えても、その分家賃が高くはならないからです。
このような方たちが増えることで、マンションの建て替えは難しくなります。
後悔5. 地震に弱い
新潟県中越沖地震における柏崎市の建物被害分析結果では、築50年以上のマンションの全壊率は10.1%だったそうです。
2001年以降のマンションの倒壊率は0.1%ですので、大きな差があります。
後悔6. 窓の断熱性が低い
築50年のマンションだとリノベーションしていなければほとんどがアルミサッシ単板ガラスです。
窓の断熱性能が低いとさまざまな後悔ポイントがあります。
熱が逃げる
マンションから熱が一番逃げるのは窓からです。
その率は50%以上とも言われています。
窓の断熱性が低いとエアコンをいくらかけても熱が窓から逃げてしまいますから、寒かったり電気代が高かったりといった弊害があります。
結露しやすい
断熱性が低い窓は結露も発生しやすいです。
知らない方も多いですが、結露はすべての窓で発生するのではなく、窓の断熱性能によって結露は防げるんですよ。
最近のアルミサッシでもペアガラスの窓では、ゼロにはならずとも結露を減らせます。
アルミサッシ単板ガラスだと、かなり結露します。
築50年のマンション購入で後悔しないためには
デメリットをお伝えしましたが、ここからは後悔しないためにできる対策を紹介していきます。
審査通過率で住宅ローンを選ぶ
築50年のマンションは住宅ローンは借りづらいですから、借りられる金融機関を探す必要があります。
おすすめの金融機関はどうやって探すの?
という方には、築古におすすめの金融機関と審査に通る確率を提案してくれるサービスがあります。
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出口戦略を考える
住み続けられるのが一番ですが、難しい場合の出口は2つです。
売却する
1つめは売ることです。
しかし築50年で購入したマンションは簡単には売れないでしょう。
だからこそ、築年数に関わらず売れるマンションを買うことが大切です。
たとえば大規模で駅近など、築古でも人気を維持できるヴィンテージマンションがあります。
買うときだけでなく、売るときにも選ばれるマンションを選ぶことです。
賃貸にだす
2つめは貸すことです。
できるだけ修繕費をかけずに安く済ませるトレンドになってしまうなら、流れに逆らわずにトレンドにのり、自分も貸す側にまわります。
貸すためには住宅ローンを返しおわっている必要があるので、将来的に貸すことも考慮するなら、はやく返せる計画にしておきましょう。
リノベーションするなら窓も
見た目だけでなく、断熱性の観点でもリノベーションすることをおすすめします。
マンションは周囲が他の住居に囲まれてますから、内窓をつければ断熱性がかなり改善する場合が多いです。
また電気代も多少安くなりますから、リノベーションにかけた金額の一部は日々の生活の中で、電気代として返ってきます。
購入にプラスしてリノベーションを依頼できる会社に頼めば、予算の見積もりがしやすいですし工事費用もまとめて住宅ローンで借りられます。
詳細は「リノベするなら家の購入からリノベまで一体型サービスがお得な理由」をご覧ください。
まとめ:後悔しないようなら築50年のマンションを購入して問題なし
築50年のマンションは特徴がハッキリしているため、後悔するかしないかがはっきりわかれます。
後悔するのはこんな人です。
後悔しないのはこんな人です。
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リノベーションを得意とする会社に頼めば、工事費用もまとめて住宅ローンで借りられます。
築年数の古いマンションですからしっかりと特徴を理解して検討してください。
後悔しないと思えるまで検討ができたなら大丈夫です。
自信を持って購入しましょう。
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